土呂のブログ
- 憧れと誇り
七夕を終え、園の玄関ドアにはルアナ保育園の夏祭りを告げるポスターが掲示されました。
このポスターには、昨年の子ども達の写真があり、それを観ることで子ども達の気持ちが夏祭りに心が傾けられるようにと意図したものでした。
早速、子ども達は、このポスターに気づき、今年の夏祭りにワクワクし始めました。
玄関には、いつものように夏祭りの装飾。今回の装飾は盆踊りに欠かせない「やぐら」や「提灯」が建っていく様が描かれ始めました。
「次はどうなるんだろう?」と日々移り変わっていく、この装飾を観ながら、夏祭りへのワクワクを重ねていく子ども達。玄関では音に誘われて、盆踊りを踊りはじめました。
また、幼児クラスの子ども達は、「お神輿」の存在を思い出し、日々の遊びの中でも、歩くたびに「わっしょい!」と思わず口ずさみ、自然と湧き上がるこの言葉にも、夏祭りの雰囲気を感じているようでした。

そんなある日・・・幼児クラス(3・4・5歳)の子ども達が「お神輿を作りたい」と事務室に相談にやってきました。
「どうして?」と聞き返すと「お神輿は神様の乗り物。神様と保育園の友達みんなんでお祭りを楽しみたいから、お神輿を作りたいんだ」と話してくれました。
七夕で知った「神様」という存在。
その経験を夏祭りのお神輿に繋いでいくことを考えようとしたようでした。
そこからは、毎日、幼児クラスではお神輿作りが始まりました。
Hoi組(3歳児クラス)は、昨年から憧れていた「お神輿を担ぐ」ということ。
七夕で経験した『はさみ』や『のり』の経験を継続しながら、今年も行われたルアナの花火大会から、花火をイメージしたお神輿作りをすることになりました。




また、Alo組(4歳児クラス)は、様々な素材や廃材を使った遊びを楽しむようになったことから、その使い方や性質の学びとなるようにと、いつも行事の前にみる、行事図鑑を観ながら、廃材を使ったお神輿作りをすることにしました。




そしてHaku組(5歳児クラス)。
昨年の年長の姿を思い出し、様々な神輿の写真を観ながらお神輿へのイメージを膨らませました。
その後、設計図を作り、アイデアを出しながら友達と協働し「本物」に寄せた神輿作りを進めてきました。






そして迎えた当日・・・自分たちで作り上げたお神輿を、「神様!一緒にお祭り楽しもうね」と声を掛け、気持ちを通わせ、園内を練り歩きました。





そんな姿に手をたたいたり身体を揺らしながら楽しむLiko(0歳児クラス)の子ども達。
お祭りのうちわを持ちながら、手をたたき、大きなお神輿に魅了されるUlu(1歳児クラス)の子ども達。
そして、一人ひとつずつ段ボールを持ち、自分のお神輿として持ってみたり、太鼓にしてたたいてみたりと自分もお神輿を担いでいる気持ちになったKai(2歳児クラス)の子ども達がいました。


その後は盆踊りを踊ったり、



ヨーヨーすくいを楽しんだり、







屋台の雰囲気が感じられるような給食を食べたりと1日を通して夏祭りを楽しみました。







翌日の乳児クラスの連絡帳には、「ヨーヨーと一緒に寝た」ことや「ワッショイしたんだ」と話してくれたことなどが書かれていました。
また、翌日もヨーヨーを持って登園する子がいたり、「今日もお神輿を担ぐ」と張り切る子もいたりと、夏祭りの余韻に浸りながら過ごす子ども達の姿がありました。
その後、夏祭りから1週間が経ち、「神様のいる空に一番近い屋根裏にお神輿を片付けよう」と神輿を宮入させ今年の夏祭りを終えました。




「神輿」という夏祭り象徴の存在によって創り上げられる夏祭りの風景。
神輿作りの中では、ただただ作ることを楽しむ子、得意を生かしてリーダーシップを発揮してアイデアを出す子もいました。
また、途中で諦めたくなっても友達に助けてもらい、対話を重ねて乗り越えた子もいました。
子ども達は、この神輿作りを通して、道具や素材を使う経験だけでなく、この過程の中に、「どうやって作っていこうか?」という思考力や発想力、「友達と対話しながら乗り越える」という忍耐力やコミュニケーション能力、そして「クラス全員で神輿を担ぐ」という協調性など様々な学びを深めていきました。



また、自ら作りあげた神輿を担ぐその姿はとても堂々としており、その時間を誇らしく感じていたように思います。
その姿を見ていた下のクラスの子どもたちも、心と身体を躍らせながらその雰囲気を楽しみ、お神輿を担ぐ年上の仲間を見つめるまなざしには、憧れを感じているように思いました。



夏祭りでの子ども達の姿を観ている中で、神輿はこんなことをやってみたいという『憧れ』や自分のしていることに『誇り』を持つという心を子ども達に経験させてくれているように思いました。
これからも、一つひとつのあそびの過程の中で育つ、目には見えない子ども達の心の育ちを大切にし、生涯の生きる力に繋がる力を育んでいきたいと思います。






