土呂のブログ

2025.03.10
主人公(幼児編)

1週間にわたって行われたOliOliDay(オリオリデー)。

後半は幼児クラスと言われるHoi組(3歳児クラス)とAlo組(4歳児クラス)の様子とその学びです。

Hoi(3歳児クラス)は、1月に消防訓練に参加して以来、消防車や救急車、パトカーなどに興味を持ち始め、近隣の消防署や警察学校に散歩に出かけ本物に出会う経験をしました。

その経験は、園内での遊びにも波及し、子ども達のごっこ遊びを豊かにしてくれました。

そんな生活経験を題材にし、4月から慣れ親しんできた絵本に「ねこのおいしゃさん」があります。

ごっこ遊びが大好きで、あそびの中で生まれる言葉や生活の中で経験した言葉が増え始めた今、この絵本によって友達と同じ経験から一緒に遊ぶことが楽しくなってきました。

そこでOliOliDayの日は、この「おいしゃさんごっこ」を友達や先生と一緒に、その子ならではの言葉を使っての表現をしながらごっこあそびを楽しみました。

当日は「お医者さん」「患者さん」「薬屋さん」「救急隊」とそれぞれが好きな役になりきり、セリフでなく、その場で発する自分なりの言葉と表現であそびました。

そして、最後は急病で倒れる担任の先生に「ねこのおいしゃさん」に登場するあの歌をみんなで歌い助けようとする子ども達。

「個」が光り「仲間」がいることで輝くHoi組ならではの遊びの時間でした。


そして、最後はAlo(4歳児クラス)です。

この1年、「季節の行事」をとても身近に感じながら過ごしてきました。

そして、毎回の行事は絵本から知り学ぶことが多くありました。

そんなAlo組は創ることが大好き。

様々な素材を使って行事に必要なアイテムを作る毎日。

節分が終わり福の神が運んできた「春」から刺激を受けて「春」に興味を持ち始めました。

そして、春にまつわる絵本や行事の本から「春」をイメージして、それぞれが「春」を形にしていきました。

自分の持つ世界を自ら形にしていく子、友達とやりとりをしながら形にしていく子と様々。

当日までの日々も少しずつこの春を作り続け、おうちの方にもOliOliDayの日は自分の創った「春」を見に来て欲しいと話し、楽しみにしていたそうです。

そして当日は、自分の創った春をおうちの方に紹介すると、いつもの「春」作りに没頭しながら自分なりの「春」を創り上げていきました。


乳児期に遊びの中で育んだ自己肯定感は、幼児期になった子どもたちにとって誰かと協働することの楽しさへと繋がっていきます。

さらに、なりきって遊ぶことでその世界を想像し、誰かの気持ちを想像する力を高めていきます。

そして、その遊びを高める為に必要なものを自分の力で作り出そうと創造する力も高めていきます。

そんな遊びを重ねることで、言葉や人間関係、自分をとりまく環境を知り、様々な表現の仕方を身に付けていく子ども達。

未来を生きる子ども達の幼児期に必要な学びは、遊びの中に沢山ちりばめられています。


OliOliDayは、絵本という教材を基に各クラスが、さまざまな遊びを行いました。

その遊びを通して、一人一人がその時々の気持ちをその遊びに表現して過ごしていました。

「楽しい」「うれしい」「やりたい」「やりたくない」・・・、そのどんな気持ちも大切にされたこの時間はどの子にとってもその子らしいさを表現した「この日の主役」だったように思います。

「皆と同じことが出来ること」よりも「自分らしさを表現できる力」・・・。

これからもあそびの中でそんな力を育んでいきたいと思います。

OliOliDayでの経験が、いつか「自分の人生の主人公」として歩む自信に繋がることを願っています。