浦和のブログ

2025.10.27
お月見

絵本の世界には、不思議な出来事など、子どもたちの心を揺さぶる物語がたくさん詰まっています。

それらは単なる読み物ではなく、子ども達の想像力を育み、疑問を生んでくれます。

今年のお月見はこの2冊の絵本をきっかけにあそびが始まりました。

1冊目は「おつきさまこんばんは」。

この絵本を通して、子どもたちは自然の不思議に気づきました。

「夜になると月が見えること」「月が雲に隠れること」など、身近な自然現象に目を向けるようになり、「こんばんは」という言葉からは、挨拶にも関心が広がっていきました。

また、「まあるいね」「まん丸ちゃんみたい」と、普段の遊びの中でも月の形を想像しながら楽しむ姿が見られました。

2冊目は「お月見ウサギ」。

この絵本では、ススキやお月見団子の存在を知るきっかけになりました。

お月見の準備をしているある日、Kai組(2歳児クラス)の子ども達が「ススキがない!」ことに気付き作戦会議が始まりました。

そして、みんなでお花屋さんに買い物に行くことに決定しました。

お月見当日の買い物は、緊張しながらもお店の人に「こんにちは」「ススキください」と大きな声でおはなしをし、無事に買い物を終えることができました。

ススキを買い終え、今度は「おつきみうさぎ」の絵本の中に出てきたサツマイモの絵を思い出し、「サツマイモがない!」というKai組の子ども達の声が聞こえてきました。

そこで今度は、小麦粉粘土でサツマイモを作ることをしました。

小麦粉粘土でさつま芋を作りながら、「なぜサツマイモが必要なの?」という疑問が生まれた子ども達。

“食べ物がたくさんできますように”という願いが込められていることを教えてもらいました。

また、お月見団子作りたいというulu組の子ども達の声も聞かれました。

子ども達は以前遊んだ小麦粉粘土を思い出し、団子づくりが始まりました。

小麦粉の「サラサラ」した感触、水を加えたあとの「ベタベタ」した感触、その変化を手で感じながら、「大きく作る」「ヘビみたいにする」「小さいのをたくさん作る」と、子どもたちは思い思いの形作りを楽しみ、独創的なお団子がたくさん完成しました。

お月見が終わった数日後、水につけていたススキがふくらんでいく様子に気づいた子どもたちは、その変化を面白がりながら遊びを広げていきました。

お月見という行事も、絵本の世界からたくさんの知識を得たり、手でその感触を楽しんだりと、豊かな体験ができました。

絵本は、子どもたちの想像力や探究心を育む素敵な入り口。

これからも、物語の世界から広がる体験を大切にしていきたいと思います。